これは母の口癖です。
やや自分勝手で高圧的であり強い言葉です。
いまでは人に向けて使うことはほぼありませんが、その他のものに向けてよく使われます。
建付けの悪いドアや年寄りには開けにくい袋などがほとんどで聞いているこちらは「はいはい」と言って聞き流しています。
さて、今回の相手は石油ファンヒーターです。
「私の言うことをきかない」
母はそう私に告げました。
どうやら気が付くと石油ファンヒーターが消えているというのです。
まだまだ寒い日が続いています。朝早くから寝る時まで石油ファンヒーターは稼働し続けています。
かなりの重労働を強いていますが文句を言わず、働いてくれています。
しかし最近、気が付くと勝手に止まっているとのことです。
2月も後半、シーズンの終わりも見えていることからチラシには暖房器具の売り出しも載っています。
安くなっていることから、新調を考えているようです。
とはいえ、何か原因があるのではないかと母から状況を聞き取ります。
どうやら3時間延長の事ではないらしいと思い観察していますと、液晶部分にメッセージが出ていました。
それをヒントに本体に書いてある処置方法を読み、要約すると
「掃除をしてください」
面倒くさがり屋の母はシーズンオフも特に何もせず、そのまま石油ファンヒーターを置いていました。
シーズンが始まり、何も考えず稼働させたものと推測されます。
一先ず、掃除機や雑巾、綿棒、そしてドライバーを用意し、開けられそうなところを開け、中にある埃をかき出し、吸い取り、ふき取りました。
現在、様子を見ていますが突然止まるという現象は起きていないようです。
「言うことをきかない」
真にこの言葉を発していたのは…。
皆までは言いません。
暖かい日ももうすぐきます。
お互い、頑張って乗りこえましょう。
